高さ奥行きがあり、収納力抜群の押入れですが、それゆえに工夫して収納しないとどこに何があるかわからないブラックホールになってしまいます。収納するものの大きさや形、使用頻度に合わせて収納道具や仕切りを工夫し、押入れの収納力を最大限に生かしましょう。
押入れ収納のコツ
使用頻度に合わせて収納場所を決める
高さ、奥行きがある押入れは、出し入れしやすい場所とそうでない場所があります。まずは、収納したい物を「毎日使う物」「ときどき使う物」「あまり使わない物」「めったに使わない物」と使用頻度別に分類しましょう。そのうえで、収納場所を決めると、使い勝手のよい押入れ収納ができます。
Aゾーン
もっとも使いやすい場所。毎日出し入れする布団や衣類など使用頻度の高い物の収納場所に。スペースを有効に使う工夫が大事です。
Bゾーン
週1や月1レベルで使う物の収納に。ただし、工夫次第でAソーンと同じくらいの使い勝手を得ることもできる、貴重なスペースです。
Cゾーン
体を突っ込まないと物の出し入れができないので、月1や半年、1年に1回レベルの使用頻度の物の収納に。引き出す収納で有効に利用しましょう。
Dゾーン
踏み台がないと届かない天袋は、半年や、1年に1回レベルしか使わない物の収納に。ただし、出し入れを考えて、重い物は避けましょう。
棚を作って奥の収納を楽にする
押入れの奥に物を積み重ねると、前の物、上の物をすべて出さなくてはいけません。これが押入れ収納の欠点。収納する物に合った棚があれば、俄然整理がしやすくなります。
押入れ棚、ラック
置くだけで棚が簡単に設置できる押入れ用のラックや整理棚が各種販売されています。耐荷重とサイズを確認して選びましょう。
シンプルな押入れ整理棚。
上下に重ねたり、前後に並べてふとん台にしたり、また左右に並べたりと、いろいろな使い方が可能です。
3段につかえる棚。
側面に置くほか、奥側収納家具と収納家具の隙間などに置いても便利に使えます。
カラーボックス、衣装ケース
安価で何かと便利なカラーボックスも、押入れ奥で大活躍します。
縦でも横でも、押入れのスペースや収納したい物に合わせて使いましょう。
カラーボックスや衣装ケースに長めのすのこや合板などを渡して棚にすることもできます。
突っ張り式の棚
クギ、ネジを使わない突っ張り式は、賃貸住宅などでも安心して使えます。押入れの長さ、収納したい物の重さに合わせて選んでください。
取り付ける際は、壁の中に柱などが入っているしっかりした場所を選びましょう。また、まっすぐに取り付けないと落下しやすいので注意。壁画を測って取り付け位置に印をつけてから突っ張るようにすると、うまく取り付けられます。
突っ張り式棚
トイレの収納棚としておなじみの左右に突っ張るタイプの棚には、押入れに使うことも可能な、幅180cm以上のタイプもあります。
突っ張り式押入れ収納棚
上下が突っ張り式になっているので、壁面に接していない場所にも棚が作れます。
押入れのサイドの壁と平行に設置すれば間仕切り兼用の棚としても使用可能。
キッチン用の突っ張りラックを利用することもできます。
突っ張り棒
棚に載せたい衣装ケースなどの幅に合わせて、突っ張り棒2本を平行に突っ張らせるだけでも、棚として機能します。
下段の奥を使いやすくするキャスター家具
下段奥は、体を押入れの中に入れるようにしないと物の出し入れができません。そうした場所では、引き出すことができるキャスター付きのラックが重宝します。
押入れの奥行き、高さにあったタイプが各種そろっています。ただし、押入れ上段では落下する危険性があるので使用は避けましょう。
マガジンカートタイプ
押入れ用のキャスター付き収納のほとんどは、縦にも横にも置けます。
2つ並べて置けば、両方が引き出しやすく、押入れのふすまを開けたときに側板で収納したものが見えないので、すっきりした印象になります。
また、前後に置いて奥はあまり使わない物、手前はよく使う物と使い分けるのも方法です。
引出しタイプ
ほこりが寄らないので、衣類はもちろん、大切な物の収納にも使えます。
ボックスタイプ
オープンタイプで、出し入れしやすいのが魅力。子供のおもちゃ箱にも
キャリータイプ
重いものや、大きなものの収納に。棚がすのいこ状になっているので、風通しも妨げません。