自分で壁紙を張り替える方法【DIYリフォーム】

DIYリフォーム

汚れてしまった壁紙は、見た目にも悪く、部屋を暗い印象にしてしまいます。又、部屋をイメージチェンジしようとリフォームを考えた際、一番手軽にDIYでリフォームが出来るのが、壁紙の張り替えです。壁紙の絵柄を変えるだけで、雰囲気ががらっと変わります。

少々手間は掛かりますが、壁紙をDIYでリフォームをすると、その達成感もプラスされ、一段とリフレッシュした気分が味わえます。
難しいと思われがちな、壁紙のDIYリフォームですがコツさえつかめば、意外と簡単に張り替えることが出来ますので、一度チャレンジして見てはいかがですか?

DIYで壁紙を張り替えるための基礎知識

DIY(Do It Yourself)とは、自分の手で快適な生活環境をつくることです。自分の生活スタイルや好みに合わせて選んだ材料や設備を使って、自分らしい空間を創れるところに楽しさがあります。

DIYで壁紙を張り替えるには、まずは壁紙を張り替える部屋に必要な材料や数量を計算します。一度、このページを最後まで見てから考えると、何が必要かわかると思います。

壁紙の種類

材質により種類分けします。裏地にはすべて紙が貼られていて、糊付けで壁下地に接着できるようになっています。表面はビニールのもの、布のもの、紙のものがあります。

ビニール製の壁紙

住宅用に使われている壁紙は、ほとんどがビニール製の壁紙です。ビニールなので丈夫で水に強く、汚れても拭き取ることができ、変色しない、貼りやすいといった特徴があります。注目したいのはバリエーシヨンの豊富さです。ベーシツクなものから石目調、
本目調、織物調、和紙やじゆらくなどの和風調、しっくい調、タイル調など、さまざまな柄があります。一見しただけでは本物と見分けがつかない壁紙もあります。機能においても、不燃、防カビ、汚れ防止、紺露防止、脱臭、防虫、通気などの付加価値が施されたものもあります。

紙製の壁紙

丈夫という点ではビニール製に劣るので、住宅用としてはあまり使われません。輸入品で紙製のものがあります。

布製の壁紙

温かみ、高級感は出るのですが、汚れやすく、シミや汚れが取れにくく、貼るのが難しい(ほつれが出る)ので、最近では敬遠されています。DIYリフォーム向きではありません。

糊付き壁紙と糊なし壁紙

通常、プロが施工する壁紙は、糊が付いていないもので、現場で裏に糊付けをして貼り付けます。自分で張り替える場合は、DIYリフォーム用としてホームセンターなどで売られている、壁紙の裏に初めから糊が付いた状態のものを使うと楽に張り替えることができます。この、DIYリフォーム用壁紙には、糊の付け方で次の種類があります。

DIYリフォーム用再湿性壁紙

壁紙の裏面に糊を付けて乾燥させたもので、貼るときに裏面に水分を付けて糊の接着性を復元させて貼るタイプです。手軽でいちばんよく利用されています。総合的な接着力はそう強くはありません。

DIYリフォーム用粘着性壁紙

壁紙の裏面が粘着加工してあり、裏の保護シートをはがして貼るタイプのものです。再湿性壁紙、粘着性壁紙ともに、初期接着力が強く、貼り直しがききにくいという弱点がありますが、初期接着力を弱くして貼り直しができるようにした製品もあります。

糊付き壁紙と糊なし壁紙の違い

DIYリフォーム用の壁紙(糊付き)とプロが使う壁紙(糊なし)との決定的な違いは、生糊の貼りやすさと柄の豊富さです。DIYリフォーム用は糊付け加工して製品化するので、コストを押さえるためにも柄の種類は少ないほどいいわけです。よく売れるであろう無難な柄に極力絞っているため、柄の種類はあまり多くありません。

一方で、糊なし壁紙は非常に多くの柄の種類があります。より多くの柄から自分の好みの壁紙を探したいと思う人は、糊なし壁紙から選択することをおすすめします。

DIYリフォームで壁紙を張り替える方法

壁紙貼りの基本は、糊なし壁紙も糊が付いたDIYリフォーム用壁紙でも同じです。もちろん、糊なし壁紙の場合は糊を付ける作業が必要になります。

壁紙を張り替える必要な道具

壁紙を張り替える必要な道具
  • 壁紙カット定規
    壁紙をカッターナイフで切るときに、ずれないよう、定規に当てて切ります。ジョイント切りに使う細長いタイプとフチに使う金ベラタイプなどがあります。2種類は用意しておきます。
  • 押さえバケ
    壁紙を押さえて中の空気を抜き、シワを伸ばすために使います。幅が25cmぐらいのものを使います。
     
     
  • 押さえローラー
    ジヨイントの押さえに使います。押さえて圧着させるのに都合がよく、壁紙貼り以外にも用途は広いです。
     
  • へら
    壁際などの壁紙の端をきめ込むのに使います。また、古い壁紙を剥がす際にも使います。よく似たものでも代用できます。
     
  • カッターナイフ
    壁際貼りでは細手のものを使います。替え刃は十分に用意しておきます。
     
  • ハサミ
    裁縫用の大きな裁ちバサミを使います。なければクラフト用でもかまいません。
     
  • 糊付け用の道具
    スポンジやローラーハケなど大きいサイズのものを使います。
     
  • ジョイントテープ
    専用のものがプロのお店ではありますが、手に入らなければ、荷造り用のビニールヒモ(幅約5cm)でも代用できます。

壁紙を張り替える前の下地処理方法

壁紙を貼る前の下地処理方法壁紙の張り替えの準備として、まずは壁の下地を整えます。

  • ベニヤ
    そのまま貼ることができます。
     
  • 壁紙-古い壁紙をはがして、貼ることができます。
     
  • 塗装壁、化粧合板
    貼る表面をサンドペーバー(200~ 300番)で荒らしてから下地用バテか下地用スプレーを吹きつけ、よく乾燥させます。
     
  • 和室壁(じゅらく、砂壁)
    専用のシーラーで整え、下地用の紙を貼ってから壁面に壁紙を貼ります。
     
  • モルタル、しっくい
    凹凸やヒビ割れがある場合は、バテで埋めてから、専用のシーラーで整えてから壁面に壁紙を貼ります。

壁紙を貼る面の寸法を測定する

壁紙を貼る面の寸法を測定する

壁紙を貼る面の寸法を測定します。壁紙は幅90cmで勘定し、何メートル必要か測ります。つまり、90cmの壁紙が何メートル必要かを測定します。高さの測定には実寸+5cm長めに測定しておきます。柄物の場合は2割ほど多めに見ておきます。参考値を次に示します。

場所天井
4.5帖約25m約9m
6帖約30m約12m
8帖約35m約16m
10帖約40m約20m
12帖約45m約25m
トイレ約12m約2m

壁紙を貼る下地の調整をする

外せるものは外す
コンセントやスイッチのプレートやカーテンレールなど取りはずせるものは全て取りはずします。

古い壁紙をはがす
上からはがすときれいにはがれます。薄い紙が残りますがそのままで大丈夫です。はがれない時はへらなどを使います。壁紙は2層になっており、表面の紙は全部はがします。

壁紙を貼る下地の汚れをとる
ほこりやタバコのやになどは、雑巾できれいにふき取っておきます。

シーラー塗り
そのまま貼れない下地の場合はシーラーを塗ります。

壁紙を貼る下地のパテ埋め
ひび割れ、合板などの継ぎ目はパテで埋めます。パテが乾燥すれば、ペーパーやすりでこすって表面を平らにします。

壁紙をカットする

必要な長さに貼る壁紙をカットします。実寸より5cm多めにカットします。柄あわせが必要な場合は一枚目にカットした壁紙を横に置き、柄が合うようにカットします。

壁紙にのりをつける

壁紙にのりをつける

水溶きタイプ専用のりの場合は水を入れて練ります。かなり混ざりにくく手間が掛かります。お湯を使い、よくかき混ぜましょう。プロは攪拌器を使用しています。のりばけ又は、塗装用のローラーで、壁紙の裏側一面に均一となるようにのりを塗ります。のりがはみ出してもいいように、壁紙の下にビニールシートで養生しましょう。のりを塗った壁紙は、のり面どうしが向かい合うように折りたたみます。生のり付き壁紙の場合は、この手間がかからなくなります。

壁紙の張り替え方

壁紙の張り替え方

1枚目の壁紙を貼る
上側2cmくらい残し、垂直になるように貼ります。その後、なでバケで壁紙中央から外側へ空気を押し出します。壁紙の押さえ込みはしっかりと行います。のりはすぐに乾かないので失敗してもはがして貼りなおしが出来ます。


上下を際でカット

上下を際でカットします
まず竹べらで際まで押さえ込み、押さえベラをあてカッターで余分な壁紙をカットします。また、壁面にコンセントやスイッチがある場合は切り込みを入れておきます。


2枚目の壁紙を貼る

2枚目の壁紙を貼る
1枚目と2枚目が3cmぐらい重なり合うように貼り付けます。そしてなでバケで空気を追い出し、上下際でカットします。


重なり部分をカット

重なり部分をカットする
1枚目と2枚目の重なり部分中央を上から定規を当て2枚いっしょにカッターナイフで強くカットします。この際に、カッターナイフは壁面から離さず定規を移動させながらカットしていきます。全部切り終わると、カットしてはみ出した余分な壁紙A,Bをはがします。

のりが付くと切れが悪くなりますので、カッターの刃はこまめに折りましょう。カッターの刃は寝かせて使うと壁紙の切れが良いです。


継ぎ目部分を密着させる

継ぎ目部分を密着させる
継ぎ目部分に押さえローラーで下地に密着させます。凹凸の大きな壁紙なら、あまり強く押さえすぎないようにします。ここまでの作業を繰り返すことで壁紙を貼ることができます。


コーナー部分の貼り方

コーナー部分の貼り方
まず、大きい面積側1の壁面を貼ります。なでバケで1部分の空気を抜いた後、2の壁紙を壁から浮かす様な感じで持ち、コーナー部分を竹ベラで押さえ込みます。無理をすると壁紙が破れてしまうので注意してください。そして2部分を貼り、上下際をカットします。


窓枠付近の貼り方

窓枠付近の貼り方
まず、窓枠の上の部分(矢印の位置)まで壁紙を貼り付けます。窓枠の上部分を竹べらで押さえ込み、窓枠上部に押さえベラをあてカッターで壁紙をカットします。もし隙間が開いてしまった場合は、壁紙全体を下にずらすようにして、窓枠上部に隙間がないように移動します。次に矢印下から窓枠下部分までの壁紙を貼り付け、同様に窓枠横部分をカットします。そして窓枠下壁紙を貼り付け、窓枠下部分をカットし上下際をカットします。 同様の方法で、エアコンの廻りなども貼ることができます。

仕上げ

全体的に張り替えが終了すると、のりが付いてしまった箇所を水ぶきします。 上下の際や、窓枠などの境目部分に、ジョイントコーキングをチューブの先を細く切り、押さえもってスライドさせながら塗ります。また、隙間が出来てしまった場合もジョイントコーキングで隠します。ただし、油性のニスなどが塗っている部分には使用しないでください。 エアーが残っている箇所があれば、その部分を少しだけカッターを入れ、ローラーでエアーを抜くように当てます。

壁紙を上手に張り替える注意点

以上の方法で、壁紙を張り替えることができます。壁紙のDIYリフォームを行なう際の注意点として、張り替えの場合は、張り替える前の壁紙の継ぎ目を覚えておくと良いでしょう。又、壁紙の貼りはじめの位置は部屋の角に付き合わせるような事はしないでください。部屋の角に継ぎ目が出来てしまうと、壁紙がはがれ易いです。張り替え以外の方も、一度壁紙の貼っている部屋をじっくり見て、どういったところで継ぎ目を入れているのか、よく観察すれば上手に貼ることが出来ると思います。

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