ふとんの収納場所として作られた押入れはサイズもふとんの収納にぴったりです。しかし、厳しい住宅事情の現在、貴重な収納スペースである押入れをふとんで占めるのはもったいない。ふとんを、いかにコンパクトかつ機能的に収納できるかで、暮らしの快適さも変わってきます。
普段のふとんの収納場所
普段使っているふとんは、押入れの中で、もっとも出し入れしやすい上段にしまうのがベストです。
ふとん台+衣装ケース
収納するふとんが少ない場合、高さが無駄になってしまいます。
押入れ周棚や衣装ケースなどを使って、収納場所を確保しましょう。
ふとん用ラック
ふとん専用のラックを使えば、さらに機能的に納まるうえ、押入れの壁や床にふとんが接しないので、湿気、衛生面からも安心です。
ふとん用ラック(下段タイプ)
押入れの上段にふとんをしまうのがたいへんなお年寄り、子供の場合は、下段にしまうケースもあるでしょう。
しかし、それも腰を屈める作業なので、意外と面倒です。
キャスターやスライド付きのふとんラックを使えば、たいへん楽に収納できます。
来客用やシーズンオフのふとんの収納
ふだんは使わないのに、押入れのスペースを取る物の代表は来客用、シーズンオフのふとんでしょう。これらをいかにうまく収納できるかが、押入れ収納のポイン卜になります。
ふとん用圧縮袋
掃除機で袋の中の空気を吸い出すと、ふとん内の空気も抜けてべったんこになり、コンパク卜な収納が可能になります。
ただし、羽毛ふとん、羊毛ふとんには圧縮袋は使えないので注意してください。
袋に入れる前には、よく日に干すか、ふとん乾燥機で湿気を取ってから収納しましょう。
使用するときは、干すかふとん乾燥機にかけると元に戻ります。
圧縮すると、約3分の1の厚みになるので、そのぶん押入れのスペースを有効に使うことができます。
羽毛ふとん、羊毛ふとんの収納
羽毛ふとんや羊毛ふとんは、購入したときについていたケースに入れて収納するのが一番ですが、それがない場合は小さくコンパク卜にまとめて紐をかけてから、ほこりよけに、ふとん袋に入れるか、古いシーツなどで包んで収納するとよいでしょう。
羽毛ふとんは軽いので、天袋にも苦なく収納できます。
収納袋や布のサイズに合わせてふとんをたたんで、端から丸め、古いストッキングの足部分をつなげた紐などでしばります。
ふとん袋に入れておくと、形が定まるので扱いやすく、見た目もスッキリします。
隙間がないように上手に収納するには、大きなふとん袋ひとつよりも、いくつかに小分けしていれたほうが良いです。
ふとんの収納法アイデア
ふとんをどうやって押入れに入れるかでも、スペースは異なります。そのまま積み重ねるのではなく、ラックを使うなどして取り出しやすくスッキリ見える方法を考えましょう。その際、立てて収納するのも手です。
収納袋に入れたふとんやマットレスを立てて収納しておけば、いざ使うときに積み重ねた状態よりも必要な物だけを引っ張り出すことが容易です。
その際、転倒防止に突っ張り式の間仕切りネットを使うとよいでしょう。
ふとん袋を、使い勝手の悪い奥に立ててしまえば、手前を有効に使うことができます。ふとん袋に入れる際に、ふとんや毛布を立てて入れ、押入れに入れるときに袋のチャックを手前にしておくと、必要な物だけを簡単に取り出すことができます。
固めの敷きふとんや圧縮袋に入れたふとんも奥に。
倒れ防止には、バーの取り外しが簡単にできるU字ソケットとポールで作るストッパーがおすすめです。
湿気対策
押入れの収納を考える前に肝心なのは、湿気対策。押入れは湿気がこもりがち。毎日使うふとんを収納する場合はなおさらです。
湿気があると、カビやタニ発生の原因にもなりますから、湿気対策は万全にしましょう。ふとんは起床してすぐではなく、1時間ほと、経ってから押入れにしまうのが理想的です。
すのこでの湿気対策
すのこを床面、壁画に置いておけば、隙聞ができて空気が循環するので効果的。そのうえで、晴れた日はふすまを全聞にして扇風機で風を送るなど通風をよくするよう心掛けましょう。
ヒートンと紐を使って2か所ほどひっかけておくと倒れません。すのこの脚部分を壁面に両面テープで接着させておくのも良いでしょう。
結露がひどい場合は、押入れ用結露防止シートを貼っておくと安心です。防虫用のシートなどもあります。
吸湿剤
さまざまなタイプの押入れ用吸湿剤も販売されています。
吸湿剤を使う場合は、まめにチェックして効果がなくなったサイン(ジェル状態になる、一定量まで水がたまる、色が変わるなど)が出たら、随時新しいものに交換しましょう。