自分でフローリングを張り替える方法【DIYリフォーム】

DIYリフォーム

カーペットをフローリングに張り替えや、和室を洋間にリフォームするために、畳からフローリングに張り替える方法を紹介しています。少々手間は掛かりますが、フローリングを自分で張り替えると、その達成感もプラスされ、一段と リフレッシュした気分が味わえます。難しいと思われがちな、フローリングの張り替えは、コツさえつかめば意外と簡単にリフォームすることが出来ますので、チャレンジしてみてはいかがでしょうか?

DIYでフローリングを張り替えるための基礎知識

DIY(Do It Yourself)とは、自分の手で快適な生活環境をつくることです。自分の生活スタイルや好みに合わせて選んだ材料や設備を使って、自分らしい空間を創れるところに楽しさがあります。

DIYでフローリングを張り替えるには、まずはフローリングを張り替える部屋に必要な材料や数量を計算します。一度、このページを最後まで見てから考えると、何が必要かわかると思います。

どんなフローリング材を選べばいいのか?

ホームセンターや建材メーカーのカタログを見てみると、とても多くのフローリング材がラインアップされています。材質やサイズ、色、施工の方法などで、種類分けされています。でも、メーカーによって、区分の方法がマチマチですので、どのように種類分けされているのか、よく分からないこともあると思います。

そこで、まずはフローリングの種類分け、材質の構造、製品のタイプなどの基礎知識を得ることが大切です。

フローリングの種類分けについて

フローリング材の種類の分け方として、施工方法の違いによる分け方があります。その施工方法とは、「根太に直張りする方法」と「合板などに張る方法」の2種類に分かれます。DIYリフォームでフローリングを張り替えるのは、「合板などに張る方法」になります。次からその2種類の方法について、紹介します。

根太に直張りする方法

フローリングを根太に直張りする方法

一般的な木造住宅の場合、大引の上に根太を等間隔に施行しています。その根太の上に直接にフローリング材を張る方法が「根太直張り_|です。

フローリングの継ぎ手は、根太の上で行いますから、サイズ(フローリングの長さ)が根太のピッチに合っていなくてはいけません。

根太のピッチは通常、303mmピッチですので、長さはその倍数となり、よく用いられているのは1818mm(303× 6)の長さです。施工の基本は根太にクギ打ちします。

合板などに張る方法

フローリングを合板などに張る方法

フローリング材を根太の上に直に張るのではなく、下地として合板を捨て張りして、その平らな面に張っていく方法です。この方法を「合板捨て張り」といいます。

ピッチは関係ないので、自由な長さで張ることができます。下地は基本的には合板ですが、平らな面になるものなら何でもかまいません。マンションなどの改装ではモルタルの面に直張りという方法もよく用いられます。

施工はクギ打ち、接着剤の使用が一般的です。またはクギと接着剤の併用、そして、クギも接着剤もなしの置き敷きタイプのフローリング材もあります。

フローリング材の構造

フローリング材の構造

フローリングの材質には、まったくの無垢材と、基材(合板)の表面に突き板(本物の本を薄くスライスした物)を張り付け、表面を特殊処理したものとの2通りがあります。DIYリフォームでフローリングを張り替えるのは、合板フローリング材の方になることが多いです。無垢材は本物の味わいがあっていいのですが、温度変化による収縮や割れや狂いが生じる恐れがありますので、施工が難しくなります。

合板フローリング材には基材の下部にクッション材を設けて、遮音効果を施したものがあります。これはマンションなど、階下への音の影響を低減させるためのもので、製品には遮音等級を表した数値が明示されています。L40からL65まであって、数値の低いものほど遮音効果が高くなっています。クッション材を設けたものは、基本的に下地が合板やモルタルなどの平らな面に直張り工法で施工します。

フローリングに使われる樹種は、ブナ、ナラなどの本目の詰まった硬い広葉樹が中心です。突き板もブナやナラが使われています。輸入のフローリングも多く出回つています。輸入製品はムク材が多く、チークやオーク、パイン材などがよく使われています。ジョイント部はほとんどが本実(ほんざね)加工になっています。突き板張りのフローリングは基材の性能や表面処理の違いによつて、普及品から高級品、また、耐熱、耐水、耐傷などの用途別に使い分けます。

フローリング材の構造
フローリング材の構造

製品のタイプ

フローリング材の製品のタイプ

DIYリフォームでフローリングを張り替えるとくは、無垢材はあまり使用しませんので、基材に突き板を張ったフローリングを主に説明します。フローリングの材料は、1枚ずつ張っていくフローリングタイプ、2枚以上が合わさったデザインのフロアータイプ、四角デザインのブロツタイプに分かれています。ただし、これはすべてのメーカーに共通した分け方ではありません。

フローリングタイプは、一枚のフローリングの幅が90mmから150mmで、これを1枚ずつ張っていきます。長さは1818mmが一般的ですが、ロングサイズ(3~ 4m)のものもあります。

フロアータイプは、 1枚の幅が広く、2枚以上の板が合わさったデザインで一度に広い面積を張ることができます。一般的なサイズは幅が約300mm、長さは1818mmです。長さは根太のビッチに合わせたサイズになっています。また、ジヨイント部が階段状になって、継ぎ手を目立ちにくくしたタイプもありますが、これは合板捨て張り用となります。サイズは幅は約300mm、長さは約1000mmです。

ブロック(パーケツト)タイプは、寄せ木張りや市松模様にデザインされたもので、 1尺角(303mm)が基本サイズです。施工にも手間がかかり、 高級品とされています。

無垢材は当然ながら1枚物のフローリングタイプとなります。長さは定尺、もしくは乱尺になっています。

DIYでフローリングを張り替えるための下準備

部屋の床材をフローリングに張り替えたい場合のおすすめの方法は、接着剤による直張り工法です。基本的には、古い床材をきれいに剥がして、下地調整をして床下地が平らになることが条件です。できれば、合板下地が理想です。

このとき気を付けななければいけないのは、床材の高さです。フローリングは厚さが15mm前後あり、今まで薄い床材が張ってあった場合は、厚みが増すことによって、 ドアの開閉に支障が出たり、どこかで納まりが悪くなったりしないように注意なければなりません。尚、DIYリフォーム用として厚さが10mm以下の薄いフローリング材も市販されています。

既存の床材の上に直接にフローリングを張ることも、条件によつては可能です。床材がPタイル、ビニールシート、フローリングなどで、硬質の平らな状態であって、部分的に剥離などしていないこと。しかし、既存の床材の上に張るので、床が必要以上に高くなりますので、十分にチェックする必要があります。

実際の施工においては、メーカーや商品によって、施工方法に違いがありますので、商品に付いている施工説明書をよく読んで、それに従って施工するというのが基本です。

マンションの場合

マンションは基本的にはモルタル下地となっています。既設の床材を取り除き、モルタル下地を平ら(不陸がないよう)に調整してから、フローリングを指定の接着剤で張っていきます。モルタル下地に直張りとなりますので、マンションの2階以上は遮音等級がL45クラスの商品を選ぶようにします。

モルタル下地の不陸がどうしても直らないような場合は、モルタル下地の上に根太を並べ、フローリングを根太に直張りする工法で張っていくこともできます。根太の厚さを調整して、床を水平にします。

モルタル下地
モルタル下地

戸建て住宅の場合

基本的には在来工法の住宅の床は根太組み、2× 4工法の住宅やプレハブ住宅の床は合板下地となっています。合板下地であれば、問題なくフローリングが施工できます。在来工法の住宅では、床仕上げ材の材質によつて、根太組みの上に合板を張って、その上に施工している場合もよくあります。根太組みの上に直に張っている場合は、ほとんどがフローリングです。既設のフローリングを取り除き、新しいフローリングを根太の上にクギ止めしていきます。

畳部屋をフローリングに張り替える

畳の部屋をフローリングの床に張り替える場合は、床の高さを調整しなくてはいけません。方法はいろいろありますが、調整したサイズの根太を敷き、その上にフローリングを施工します。インシュレーションボードなどを全面に敷き、高さ調整した後にフローリングを接着する方法もあります。

畳部屋をフローリングに張り替える
畳部屋をフローリングに張り替える

自分でフローリングを張り替える方法

下地のかさ上げをする

DIYリフォームする部屋の、畳やカーペットを剥がして、床板が見えるようにします。

カーペットの場合

グリッパー止め

カーペットからフローリング板に張り替える場合は、カーペットをはがします。
下のフェルトが敷いていたら、それも外します。

グリッパーで止めていたらバールで取り外します。ほとんどの場合は、高さの調整が要りません。低い場合は合板で高さ調節するとよいでしょう。

畳の場合

畳からフローリング板に張り替える場合

畳からフローリング板に張り替える場合は、量をはずして、床面と敷居高の寸法を測定し、かさ上げが必要か どうか見ます。 フローリングの厚みは15mmのものが多いです。敷居高を超えないように気を付けて張り替えたいフローリング材を見つけましょう。

(注)下地がコンクリートで直接フローリングを張る場合は直張り可能なフローリング材を選びます。

根太でかさ上げをする方法

根太を使って、下地のかさ上げをする方法を紹介します。根太材は45mm以上の角材を使用します。 そして根太の上に捨て板を張ります。捨て板には、12mm以上のコンパネを使用します。 根太を引かずに直接捨て板でもOKです。捨て板の上にフローリング材を張ることになりますので、 フローリング材を含めた全体の高さが敷居高と同じ高さになるように調整します。

根太でかさ上げをする方法

根太は30cm間隔で、取り付けます。部屋の長い辺と垂直になるように、角材をはわし、釘又は木ビスで固定します。 根太(ねだ)の上に捨て板を張ります。根太(ねだ)の中央に捨て板の端がくるように置いていきビスで固定します。 ビスの頭が出ないようにインパクトドライバーで強めにねじ込みます

かさ上げの簡単施工

かさ上げの簡単施工
プラ木レン

根太を簡単に施工をするには、プラ木レンを使うと便利です。

和室から洋室にDIYでリフォームをする際、畳の厚さは、大体55mmですので、55mm分のかさ上げが必要です。プラ木レンならH=31mm~40mmタイプがあります。 捨て板には12mm以上のコンパネを敷きます。その上にフローリングを敷きます。 床を上げた分、すきまが空洞になり音が反響する場合がありますが、L45遮音フローリングを使うことで、幾分か回避できると思います。

マンションの場合は、遮音性能についての規定があることもあります。 尚、根太を引くメリットは、隙間部分に断熱材を入れることができます。

フローリング材を仮置きする

フローリング材を仮置きする
ハンマーでたたく

フローリング材を仮置きします。湿気対策を考えている方は、先にフローリング用防湿シートを敷きましょう。 フローリング材の端はさねと呼ばれる、凹凸の面で出来ています。さねがきちんと組み合わさり、釘うちができるように並べ方を考えましょう。

フローリング材が壁面に当たる箇所は、さねをのこぎりでカットします。1から順番に、フローリング材を仮置きします。

きっちりと、フローリング材が組み合わさるように、フローリングの辺にあて木をし、名刺2枚分ぐらいの隙間が空くくらいにハンマーでたたきながら、組み込んで行きます。

(注)天然の木を使ったフローリング材は、きちんとした管理によって製造されていないと伸縮や反りがおこります。 良質なフローリング材を購入しましょう。

壁際は5mm程度の間隔を空けるとある程度の伸縮に対応できます。壁際の隙間は最後に巾木で隠しますが、巾木を使わないでフローリングをリフォームする方は特に良質なフローリング材を選びましょう。


仮置きしたフローリング材

仮置きがある程度済むと、最後の一枚分が半端なサイズになります。必要な寸法を測定し、フローリング材を のこぎりでカットしましょう。ぎりぎりだと、入れにくいので巾木を使う場合は5mmぐらいの隙間が出来るようにカッ トしましょう。巾木を使わない場合は、ピッタリとくるように慎重にカットしましょう。 そしてこのフローリング材は仮置きしないで下さい。一度置いてしまうと取りはずすのが、非常に困難になります。

そして、仮置きしたフローリング材を取りはずしていきます。取りはずす時、床面の捨て板にフローリング材の位置の 記しておきます。フローリング材の輪郭をなぞるようにすれば良いでしょう。 またフローリング材にも張る番号を記ししておきます。

フローリングを張る(施工する)

フローリングを張る

フローリングを張る前に、床面は掃除しておきましょう。コンクリート直張りの場合は専用ボンドのみで、根太うちの場合は専用ボンド+スクリュービスでフローリング材を張り付けます。

ビスはインパクトドライバーを使ってねじ込みます。ボンドはフローリング材裏面全面に塗ります。又ボンドは専用のボンドを使用してください。(床鳴りの原因になります。)壁際の釘は、巾木で隠れる位置に打ち付けます。

巾木を貼らない場合はフローリングと良く似た色のマーカーでビスの頭を着色します。

さねの部分のビスは、ビスの頭が出ないように打ち付けます。また凸面の場合は45度に釘を打ち付けます。いずれの場合も根太の上でビスを打ちます。

この作業を仮置きした順番に繰り返します。スクリュービスの代わりにフロアー釘を使う手もありますが、熟練していないと難しいです。


フローリングを張る

最後の列の壁際部分に隙間が空かないくらいピッタリにカットした場合は、フローリング材の尻の部分を少し削っておくと入れやすいです。 巾木で隠れる程度隙間を空けている場合は、削らなくても入るでしょう。 壁際の釘は、巾木で隠れる位置に打ち付けます。

巾木(はばき)を貼る

巾木(はばき)を貼る

巾木(はばき)を壁面に沿って貼り付けます。壁の長さに巾木(はばき)をカットし、ボンドで貼り付けます。 ボンドが完成するまでの間、仮釘で止めておきます。仮釘は30cm間隔で巾木の溝に打ち付けます。

仕上げ

仕上げはワックスがけをします。あらかじめ汚れを洗剤で落としておきます。 洗剤分が残らないように雑巾がけして、フローリング材の表面を十分に乾燥させます。そしてワックスを塗り乾燥させます。

タイトルとURLをコピーしました