フローリングは、年に1度くらいの割合でワックスがけをしてあげると、保護皮膜作用によって、傷がつきにくくなります。しかし、それでも物を落としたり、擦ったりして傷や陥没が出来てしまうことがあります。このページでは、そんなフローリングの傷や陥没を、自分で補修する方法を紹介しています。
フローリングの傷を補修
フローリングは傷の大きさの程度によって、補修の方法が変わってきます。そのため、傷の大きさの程度を見極めることからはじめましょう。
フローリングの傷を補修するには、まずは、傷の大きさの程度を見極めなければなりません。傷の大きさの程度を見極める方法は、水気を含ました雑巾などで、傷の上からなぞってみます。
傷の大きさの程度が小さかったら、一時的に傷が消えて見えなくなります。傷の大きさの程度が中程度なら、傷が目立たなくなります。傷が全く消えないなら、重症と考えます。
尚、フローリングは、濡れたまま放置しないで、すぐに乾いたぞうきんなどで水分を拭き取ってください。また、表面塗装やクリア仕上げのされていない無垢材のフローリングは、傷の大きさの程度を見極めることが難しいです。
フローリングの傷の程度が小の場合
フローリングについた細かい線の傷や爪が引っかからないぐらいの白くなったような浅い傷は、表面に塗られたワックスやクリアー塗料が剥がれてしまった場合にできる傷です。この場合は、フローリング用のワックスやクリアー塗料を塗って補修すると、かなり目立たなくすることができます。
部分的に傷の周りだけフローリング用のワックスやクリアー塗料を塗って補修でも良いのですが、塗った箇所だけ艶が出てよけいに目立ってしまう場合がありますので、面倒でも部屋全面を塗る方が良い場合もあります。
ワックスやクリアー塗料の使用方法は製品の説明書をよく読んで塗布してください。
フローリングによってはワックスがダメなものもありますので、注意してください。
フローリングの傷の程度が中の場合
傷の大きさの程度が中程度の場合は、クレヨンタイプのフローリング傷補修剤で補修をします。まず傷の上からドライヤーを当て、補修箇所を温めます。そして、傷に対して直角にクレヨンタイプのフローリング傷補修剤すり込みます。すると、傷の中のほうまでまで入り込みます。後は、はみ出した補修剤を、柔らかいうちにヘラですきとり、布きれ等で拭き取ります。
フローリング傷補修剤の色選びは、補修個所の色よりも少し濃いぐらいの色を選びます。色が薄いと補修後にその部分だけ、目立ってしまいます。少し濃い色は木目と同調しますのでほとんどわからなくなります。
フローリングの傷の程度が重症の場合
フローリングの傷が重症の場合は、パテタイプのフローリング傷補修剤で補修をします。まずは、スプーンの裏をギュッと傷の周りに押し当て、傷の周りの凹凸をなくします。そして、補修箇所のゴミや傷口に残った塗料などを取り除き下地を整えます。
フローリングの傷の回りにマスキングテープを貼り養生(ようじょう)します。
傷の周りをカッターナイフなどで綺麗に整えてから、パテタイプのフローリング傷補修剤を練り、傷に埋めていきます。パテ同士は混ぜることができますので既存のフローリングの色に近づけていけます。
時間をかけるとパテが固まってしまいますので、製品の使用上の注意をよく読んで作業をして下さい。
薄い色から濃い色へと順番に充填しフローリングよりちょっとだけ盛るようにしてください。
パテ埋めが終わると、ぬらしたヘラで平らにならします。そしてそのまま、パテが固まるまで放置します。固まるには、24時間ぐらいが目安ですが、製品の使用上の注意をよく読んで下さい。
パテが固まると仕上げに、細かい紙やすりで磨きあげます。そして、消えてしまった木目を書き込みます。これは、ペンタイプのフローリング塗装用修正剤を使うと便利です。
エポキシタイプのパテを使った場合は、木目を書く前にフローリングと同色の着色が必要となります。これも、ペンタイプのフローリング塗装用修正剤を使うと便利です。
その時、面倒ですが少しずつ着色していくほうがきれいに仕上ります。 着色した部分は上に乗っているだけなのでワックスなどでコーティングした方が長持ちします。
フローリングのへこみを直す方法
物を落としてしまったり、家具の重みでフローリングがへこんでしまった場合にへこんだフローリングを直す方法を紹介します。すべてのへこみを完全に戻すという方法ではありませんが、ダメもとでやってみる価値はあると思います。
へこみの中央に画びょうなどで穴を1箇所あけ、へこみ部分に水をたらし、しばらく放置します。すると、水分を吸収してへこんだ部分が元に戻ろうとします。
また、へこみ部分にぬれタオルをおき、その上からアイロンをあてます。ドライヤーでも代用できます。天然の木材を使ったフローリングに効果的です。