屋外の木部は直射日光や雨、風にさらされるため、塗装がはがれてきます。そのままにしておくと、雨じみができたり、ヒビが入るなどして、住まいをいためることになりますから、早めに塗り替えましょう。ウッドデッキやラティス、木製のガーデニング用品も同じです。塗り替えると、長持ちするだけでなく、驚くほどきれいになります。
塗装前の準備
塗装というと、すぐにハケで塗つている姿を思い浮かべますが、ただ塗料を塗ればよいというわけではありません。塗料を塗る前に下地をきちんとするのが大切なポイント。仕上がりの良し悪しは下地の調整で決まります。
よく洗う
屋外に置いたいたものは泥などで汚れているので、ブラシやタワシなどを使って、水洗いします。このとき、細かな部分にこびりついたり、隙間に入り込んだ泥などもかき出しましょう。その後、日の当たる場所でよく乾燥させます。
補修をする
割れやヒビがあるときは、その部分を変成シリコン系、またはポリウレタン系充てん剤などで埋めておきます。
塗装は、変性シリコン系の場合、1日たってから1週間以内に、ポリウレタン系の場合は、3日以内に塗ってください。
釘を打ち直す
板がそってクギが浮き上がっていることがあります。このような場合は、クギシメを使って打ち直しておきましょう。また、クギが腐っている場合は、新しいクギでとめておきます。板が割れてなくなっているときは、厚さの合う板をその部分の大きさに切って、クギでとめておきます。
古い塗装をはがす
ワイヤーブラシや粗目のサンドペーパー(80番ぐらい)でこすってはがれかかっている古い塗膜をはがしましょう。こすり終わったら、デッキブラシなどでもう1度こすると、ホコリや塗膜のカスを落とすことができます。
マスキングをする
サッシの窓枠など、塗料がつかないようにあらかじめマスキングしておきましょう。また、下には、塗料がたれるので、新聞紙などを敷いておきましょう。
屋外木部用塗料の種類
屋外の本部に使用する塗料は次のような種類があります。どれも耐候性にすぐれています。他に、木製のガーデニング用品専用のタイプもあります。
木目が見える塗料
ステイン
木に浸透して防虫防腐効果を持続する塗料です。色は茶系統を中心にいろいろ揃っていて、木目を生かした着色仕上げになります。
ニス
透明ニスで、つやのある木目の見える仕上りになります。
木目が見えない塗料
木部用塗料
色が豊富に揃っている塗料で、木目が見えないつやのある仕上がりになります。水性なので扱いやすく、屋外の木部に一番よく使われています
水性多用途塗料
屋外木部用塗料と同様に、色が豊富で、水性で扱いやすい塗料。半つやに仕上が
ります。
ラティスやウッドデッキの塗装
防虫防腐木材保護塗料を使った、本目を活かす塗装方法です。
表面を240番くらいのサンドベーパーでこすり、ケバだちや凹凸を取ります。広い面は、サンドペーパーを木片に巻いてこ
すると楽です。
すでに屋外に設置していたものは、よく洗って、下地の調整をしてから塗装作業を始めてください。
塗料がついたら困る箇所をマスキングしてから、塗りにくい細かな部分をスジカイバケで塗ります。
1回目の塗装は、塗料を木に吸い込ませるような感じで素早く塗るのがポイントです。
このとき、ウッドデッキなどの広くて平らな面はローラーバケかコテバケで塗るとスピーディーです。
塗料が乾いてから、600番くらいのサンドペーパーを全体に軽くかけます。あるいは、乾ききる前に、塗料を布で拭き取っても味わいある仕上がりになります。
サンドペーパーをかけて出た細かなカスをよく拭き取ってから、もう1度塗って仕上げます。
色を濃く仕上げたい場合は、同じ作業をくり返して3度塗りにするとよいでしょう
屋外木部の塗装
木目が見えない塗料を使つて、はめ板や木製の雨戸、外壁などを塗る方法です。ガーデニング用品も同じ方法で塗れます。
板の継ぎ目やコーナー部分、窓枠の周辺
など、塗りにくい部分をまず塗っていきます。ハケは、スジカイバケを使うとよいでしょう。
また、特に傷んでいる部分も塗っておきましょう。このようにすると、その部分の塗膜が厚くなるので、防水効果が長続きします。
全体の塗装です。平らな面ならばコテバケがなめらかできれいな仕上りになります。凹凸がある面や、平らな面でもスピードアップしたい場合はローラーバケを使います。どちらもつぎ柄がつけられるので、高いところを塗るにも便利です。
板が横の場合は、縦横いろいろに塗っても、最後に横向きにコテバケやローラーバケを動かして仕上げをすると、きれいに塗り上ります。板が縦の場合は縦に仕上げます。