部屋にビッタリとカーペットを敷き詰めたい時や、廊下や玄関ホールにカーペットを敷き詰める時は、既製サイズのカーペットではなく、ロールタイプやタイルタイプのカーペットが便利です。難しいと思われがちな、カーペットを敷き詰めは、コツさえつかめば意外と簡単で手軽にイメージチェンジができますので、チャレンジしてみてはいかがでしょうか?
カーペットの基礎知識
古くなって汚れが目立ってきたカーペットは、見た目が悪いだけでなく、家ダニの発生源にもなる可能性があります。最近では、カーペットをやめてフローリングやクッションフロアー(CF)に張り替えるといった、リフォームが主流ですが、カーペットは足の疲れ、すべりや転んだときの危険性を解消してくれるなどのメリットもあるため、なかなか捨てがたいものがあります。
カーペットの種類
カーペットはその編み方や構造などによって種類が分かれています。普通は、詳しく知っている必要もあまりないので、毛足の長いタイプと毛足の短いタイプというぐらいの区別でいいと思います。一応参考までにカーペットの種類を紹介します。
ウイルトンカーペット
本格的に織られたもので、密度も高く耐久性もあるが、高級品で一般の住宅ではあまり使われません。
タフテッドカーペツト
基布にパイル糸を縫いつけたもので、手ごろな価格で一般に広く使われています。パイルはループ状やカツト状、長さも各種あり種類は多く、住宅でも使われています。
ニードルバンチカーペット
よく会社や事務所などの床に敷かれています。毛足の短いプレスされたようなカーペツトで、弾力性や高級感はありませんが、丈夫で水に強く、価格は最も安く、施工も容易です。汚れが取れにくいという欠点もあります。
コードカーペット
基布にパイルをコード状に圧着させたカーペツト。パイル長は5mmぐらいで短い。これも丈夫で感触はやや硬めです。
タイルカーペット
表にはカーペツトを使い、裏には重量のあるゴムなどを張り付け、 タイル状にカットしたものです。サイズは50cm角を中心に30cm角、45cm角などがあります。接着斉Jやテープは使わず、置き敷きで施工しますが、裏にテープの付いたものや四辺のフチの凹凸で張り合わせるタイプもあります。色違いなどのタイルカーペツトを使用し、自分で柄を作ることもできます。
カーペットの敷き方
カーペットの敷き方は「置き敷き」と「敷き詰め」に分かれます。置き敷きは、単にカーペットを床上に敷くだけの簡便な方法です。置き敷きはさらに、中敷き、ピース敷きなどに分類されます。
敷き詰めは、壁から壁までフロアー全体に敷き詰める方法です。部屋の寸法にきっちり合わせた敷き方でお部屋を広く感じさせてくれます。敷き詰めでは接着工法とグリッパー工法が用いられています。
ロールカーペットの敷き詰め方
ロールカーペットの敷き詰め方について紹介します。プロが施行する本格的な方法は、グリッパーエ法といいますが、DIYリフォームでロールカーペットを敷き詰めるのであ
れば、カーペットテープ(両面テープ)で張る方法で十分です。
下地は凹凸がなく、テープが付くものであれば、適用範囲は広いです。カーペットとカーペットとの継目はそのまま突き付け、もしくは重ね切りのどちらでも敷き詰めができます。
必要な道具
- ロールカーペット
- カーペットテープ
- メジャー
- 定規(幅広タイプと長いタイプの2種)
- 押さえ用のヘラ
- カッターナイフ(大型)など
敷き詰める部屋の下地調査
カーペットを敷き詰める前には、部屋の下地を調査します。古いカーペットの下地材と施工方法の調査となります。カーペットの下地が木質なのかコンクリートなのか、またカーペットの施工方法が、両面テープや接着剤、又はグリッパー工法なのかを調べます。隅の方を少し剥がして見るといいでしょう。
そして、新しく敷き詰めるカーペットを検討します。下地が木質系で両面テープや接着剤の場合はロールカーペット又はタイルカーペットを、下地がコンクリートで両面テープや接着材の場合はタイルカーペットを選びます。
尚、グリッパー工法で施工されている場合はフローリングに張り替える事を強くお奨めします。
理由は、グリッパー工法できれいに敷き詰めるのはかなり難しいことと、材料を仕入れるのが困難だという事です。また、カーペットを剥がした後の高さ調整が必要になってくることもあります。
どうしても、カーペットを敷き詰めたい場合はコンパネを敷き詰め下地調整を行います。
古いカーペットを剥がします
古いカーペットをまずは剥がします。両面テープや接着剤が床面についているときは地道な作業ですが、ケレンやスクレーパーなどを使ってきれいに剥がします。
剥がれたカーペットの端を力を入れて引っ張ります。両面テープの場合は、下地の板や塗膜面を傷つけないように注意しましょう。
きれいに掃除をします
床の表面に残った接着剤や両面テープをスクレーパーなどで落とし、凸凹をできるだけなくし、きれいに掃除しておきます。
カーペットテープを貼る
まずは、部屋の周囲にカーペット用の両面テープを貼ります。そしてカーペットの継ぎ目部分になるところにもカーペットテープを貼ります。
また、カーペットの中央くらいの位置になるところにも、カーペットテープを貼ります。
この時はまだ、剥離紙を剥がさないで下さい。尚、継ぎ目を重ね切りする場合は、カットした後で継ぎ目テープを貼ります。
1枚目のカーペットを仮置きする
少しだけ部屋の長さより大きめにカットした1枚目のカーペットを壁際に沿って仮置きをします。
壁とカーペットが平行でなかったり、途中で凹凸がある場合は、幅定規を使い正確に線出しをしてカッターでカットします。
壁際にピッタリと納めることが出来たら、ずれないように中央テープの剥離紙を剥がして固定します。
2枚目以降のカーペットを貼る
2枚目、3枚目と少しだけ部屋の長さより大きめにカットしたカーペットを突きあわせながら順番に置いていき、ずれないようにして中央テープと継ぎ目テープで固定します。
最後のカーペットは、1枚目と同じように壁際部分を幅定規を使って正確にカットしピタリと合わせ、中央テープで固定し、カーペットが重なり合った部分を真っ直ぐにカットします。
そして、カットした箇所に継ぎ目テープを貼り付けます
カーペットの余分な部分をカットする
部屋の周囲のカーペットテープの剥離紙を剥がし、カーペットの端部分や柱などの出っ張り部分を、金ベラを押し当ててカットします。
このとき、押さえベラはグッと力強く押し付け、しっかりと角を出してやることがコツです。
尚、押さえが効かない大きな柱などがある場合は、角部分に少しずつ切り込みを入れながら角を出し押さえベラでしっかりと押さえ込んでカットします。
部屋の周囲のカーペットテープの剥離紙を剥がし、カーペットの端部分や柱などの出っ張り部分を、金ベラを押し当ててカットします。このとき、押さえベラはグッと力強く押し付け、しっかりと角を出してやることがコツです。
尚、押さえが効かない大きな柱などがある場合は、角部分に少しずつ切り込みを入れながら角を出し押さえベラでしっかりと押さえ込んでカットします。
階段にカーペットを貼る
階段部分は1段ずつサイズを測ってカットしたものを下から順番に、カーペットテープを使って貼り付けます。余分な部分は押さえベラで角を出してカットします。そして段鼻の裏側は、ガンカッターで固定します。
タイルカーペットの敷き詰め方
タイルカーペットは裏面にゴムを貼り付けた重量感のあるカーペットで50cm角や45cm角といった四角い形をしたものです。
通常は接着剤やテープを使わずに置き敷きで施工しますが、メーカーによって仕様が異なるため、確認してください。
タイルカーペットを準備する
タイルカーペットには方向がありますので、作業の前に方向を揃えて積んでおきます。
テープ貼りをする場合は、タイルカーペットの角4か所にカーペットテープを貼るか、専用の粘着シートを使用して下さい。
敷き詰め方を決める
あらかじめ敷き詰め方や色の組み合わせを決めておきます。お好みのデザインでタイルカーペットを敷き詰めましょう。
基準線を決め置いていく
タイルカーペットは部屋の中央から四方に向かって貼っていくことになります。
このときに気をつけなければならないのが、端まで敷き詰めた際、端部が極端に細くならないような位置を基準にします。
部屋の寸法を確認しながら基準を決め、1枚ずつ敷き詰めましょう。
仮置きができたら、タイルカーペットの裏面に貼ってある、カーペットテープのはくり紙をはがして順に敷き詰めていきます。
壁際の処理
壁際の処理は(a)のタイルカーペットの上に(b)のタイルカーペットを壁に沿わして重ねあわせ(b)を定規代わりにして(a)をカットします。カットした(a)を壁際に、(b)を(a)の元の位置にして敷きます。
カーペットをきれいに敷き詰める注意点
以上の方法で、カーペットやタイルカーペットをきれいに敷き詰めることができます。カーペットのリフォームを行なう際の注意点として、とにかく隅をしっかりと押さえてカットすることです。又、張替えの場合は、剥がしたカーペットで新しいカーペットの型取りをしてもいいでしょう。