襖の引手は襖の開け閉めに欠くことのできないものです。また、襖の柄を引き立てて和室全体のアクセントにように装飾の役割も果たしています。なお「引手」というのは、引き戸形式の襖に用いられるものをいい、開き戸形式のものは「取手」といいます。
襖の引手のデサイン
襖の引手のデザインは、たくさんの種類があり、市販されているものは1,000種類以上あります。引手の形は、丸形、楕円形、角形、長方形、木瓜形、利休形などに大別されますが、よく使われているのは、丸形と楕円形です。なお、丸形引手は丸、角形引手は角、楕円形引手は玉子や小判とった通称名で呼ばれています。
襖の引手の手を掛ける部分の周りを座といいます。座がついた引手を座物といいます。座には、丸座・角座・花座などの種類があります。
襖の引手の手を掛ける部分の周りを座といいます。座がついた引手を座物といいます。座には、丸座・角座・花座などの種類ががあります。
襖の引手の大きさ
襖の引手には、いくつかの大きさがあります。一般的なサイズの襖に用いられているサイズは大です。天袋や地袋などには中がよく使われています。その他にに、相中や小、大大、特大などのサイズがあります。特に小さなサイズに豆と呼ばれるものもあります。
サイズ大
A(縦直径):約74mm
B(横直径):約74mm
C(底直径):約50mm
D(底高さ):約5mm
サイズ中
A(縦直径):約50mm
B(横直径):約50mm
C(底直径):約30mm
D(底高さ):約4.5mm
襖の引手の材質
襖の引手の材質は、金物引手と木地引手に分かれます。金物引手の材質は金、銀、赤銅、黄銅、真鍮、鉄などが用いられています。木地引手には木目の美しさを生かした生地のものと塗り物とがあります。なお、普及品としてプラスチックや陶器など、いろいろな素材が使われています。
襖の引手の外し方
襖の貼り替えの際は、引手を外さなければなりません。そして、新しい襖紙を貼った後に引手を取り付けます。
引手の釘は小さく、斜めに打たなくてはいけないため、一般的な金づちで打つのは大変なので、引手釘打ちがあると便利です。