ドアクローザーの調整と交換の方法

住まいの修理

開いたドアを自動的に、一定の速度で静かに開めるのがドアクローザーです。玄関ドアについているのはよく見ますが、勝手口や室内ドアにつけてもたいへん便利です。ドアとドア枠が木製であれば、自分で取りつけることができます。また、ドアストッパーは、ドアを開けたままにしておきたいときに便利です。このページでは、ドアクローザーを調整する方法とDIYで交換する方法を紹介しています。

ドアクローザーの種類

ドアクローザーには、ドアを引く側のドア面に取りつけるスタンダード型と、ドアを押す側のドア面に取りつけるパラレル型があります。

ドアクローザーの種類

スタンダード型はドアクローザーが邪魔になって180度開かないことや、90度の位置に壁があると使えない場合があります。

ドアクローザーはドアのサイズ、重さによって1~ 5号までサイズがあります。1号が一番小さく軽いドア用です。室内用のドアクローザーは、ほとんど1号です。

また、ドアクローザーの種類によっては、取りつけ板が付属品としてついているものがあリます。これは、本体を取りつけたい場所のドアにネジがきかない場合に備えてのものです。

室内ドアの場合、周囲の桟が入っている場所しかネジがきかないドアや、ガラス入りのドアで下のネジの位置がガラスになっていることが多いので、取りつけ板があると安心です。

ドアクローザーの調整方法

開閉時に音がするとき

開閉時に音がするとき

本体とアーム、リンクとブラケットの連結部分に防錆潤滑油をスプレーすると大部分直ります。また、その部分のネジがゆるんでも同じ症状になり、故障の原因にもなるので点検しましょう。

油もれがあるとき

油もれがするようになると、もう寿命と考えられるので、新しいドアクローザーと交換しましょう。木製ドア、木枠であれば、違うタイプのドアクローザーに取り替えることも可能です。鉄やアルミ製ドアの場合は、同じメーカーの同機種のものに取り替えるのなら簡単に自分で出来ます。

開閉のスピードを調整する方法

調整を行う前に、調整ネジのはじめの位置を覚えておいてください(マーカーなどでチェックしておきます)。あまり調整ネジを回しすぎると油漏れの原因となりますので、注意してください。

スピード調整

ドアを開けて、閉まる速度を調節します。ドライバーで速度調節ネジを遅くしたいときは右に、早くしたいときは左に回します。ただし、2回転以上回してはいけません。

ドアクローザーは油圧の力を使っているので、夏と冬では油の粘度が変化してドアの閉まる速度が変わることがあります。定期的に調節してください。


スピード調整

2段階に開閉速度を変えることができるドアクローザーでは、上側の調整ネジが第1段階の調整で、下側の調整ネジが第2段階の調整です。

ネジは右に回すと遅くなり、左に回すと早くなります。はじめの位置より、2回転以上まわすと故障の原因になりますので、注意してください。

調整ネジがきかない場合や、油漏れを起こしている場合は、ドアチェックの交換が必要です。

ドアクローザーの交換方法

ドアクローザーを取り替える際は、同じメーカーで、同じ型番のドアクローザーを購入したほうが、簡単に取替えできます。取り付けネジの位置・サイズが違うと穴を開けなおさなければなりません。

特に金属製の扉の場合は、ネジ穴作りまで、必要となってきます。ネジ穴作りは、ドリルやタップといった道具が必要になってきます。また、ドアチェックはドアの重さによって、サイズが違いますので、購入するときはよく確認をしてください。

ドアクローザー取り外し

まず、Aのネジを取りはずし、アーム上下のつなぎを外します。次にBのネジを外し、部品を取り外します。続いてCのネジを取りはずし、部品を取り外します。


ドアクローザ取り付け

新しく取り付ける、ドアクローザー本体部分を取り付けます。穴あけが必要な場合は取り付け位置を十分に確認して行なって下さい。


ドアクローザ部品取り付け

扉枠にブランケット部分を取り付け、ストッパー部およびアーム部を取り付けます。

尚、ストッパー部はドアが開になった状態で、停止したい位置を決めストッパーの溝にアームDの玉が入り込むように、位置決めします。

アームDの玉の力の調整は、Dのネジ部分からドライバーで調整出来ます。そしてアームE部分で、アームの長さを調整します。


ドアクローザ

A部分を組めば、完了です。

ドアクローザーの取り付け方

ドアクローザーには、取りつけネジの位置がわかりやすい型紙と取りつけ説明書が入つています。それにしたがつて手順を踏めば、本製ドアと木製のドア枠であれば、簡単に取りつけることができます。ここでは、取りつけ板のついたバラレル型のドアクローザーを例にとつて説明します。

ドアクローザーの取り付け方

ドアの上枠の形を見て、3タイプの型紙から合うものを選び、ドアを開めて型紙を縦枠と上枠に合わせてテープなどでとめます。取りつけ位置が決まったら、ネジの位置にキリなどで正確に印をつけます。


ドアクローザー

印を付けた位置にキリなどでネジの下穴をしっかりと開けます。

堅い木でできている場合は電気ドリルかハンドルドリルを使って直径3.8mm位のドリルの刃で下穴をあけるようにするとネジ込みが楽です


取りつけ板とブランケット

取りつけ板とブランケットをドライバーでネジどめします。


ドアクローザーアーム

ドアクローザーの本体にアームをはめ込み、ワッシャーをはめて、結合ネジをドライバーかモンキーレンチなどでしっかり締めます。

このとき、ドアの開き方によって、本体の方向を変える必要があるので間違わないようにしましょう。速度調節ネジがついている方がドアノブのある方に向くようにして取りつけます。


ドアクローザーの本体

アームを手前に引いて、リンクをブラケットに結合します。このとき、ワッシャーをはめてから結合ナットをスパナかモンキーレンチなどでしっかり締めるようにします。


スピード調整

ドアを開けて、閉まる速度を調節します。ドライバーで速度調節ネジを遅くしたいときは右に、早くしたいときは左に回します。ただし、2回転以上回してはいけません。


カバー

カバーつきの場合は、最後にカバーをはめます。ドアクローザーのタイプによってはカバーのないものもあります。

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